【撮影前の確認事項】
RAO : 左肺、気管、左心房、右心室、肺動脈、ホルツクネヒト腔の観察。
LAO : 右肺、気管、左右心室、右心房、大動脈弓、AP windowの観察。
【撮影前の確認事項】
障害物となるものを除去する(ネックレス、束ねた髪、ボタンなど)。
【ポジショニング】
カセッテに向かう立位。
RAO : 右側をカセッテにつけた45°の斜位。
LAO : 左側をカセッテにつけた45°の斜位(60°の斜位は大動脈の観察に適する)。
カセッテに近い側の腕は内旋させて、受像面を抱え込む。
カセッテから遠い側の腕は挙上して頭の上に乗せる。
撮影範囲上縁は照射野に映る肩関節の影の上5cmまで広げる。
顎を上げる。
体幹部の左右がカセッテからはみ出ていないことを確認する。
マーカー(R, L)を置く。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:斜位にした体幹部の左右中心で、肩甲骨下縁の高さに垂直入射。
撮影距離:200cm
照射野:肩甲骨下縁を中心に、肩関節(投影された影)より5cm上まで広げる。
【撮影条件】
120kV / 6mAs ※心臓の拍動による影響を最小限にするため、可能な限り撮影時間を短くする(mAを最大)。
グリッド ( + )
最大吸気
【画像・チェックポイント】
Fig. 2
左右の肺尖から肋骨横隔膜角まで観察できること。
カセッテに近い側の肩甲骨が肺野から外れていること。
カセッテから近い側と遠い側の肋骨が1 : 2の幅で投影されていること。
最大吸気で撮影されていること。(正面PA撮影の画像と比較する)
ブレがないこと。
RAO :
左肺が広く、明瞭に観察できること。
大動脈弓が椎体から分離して観察できること。
椎体と心臓の間の空間(ホルツクネヒト腔)が観察できること。
LAO :
右肺が広く、明瞭に観察できること。
大動脈弓と肺動脈の間の領域(AP window)が観察できること。
【動画】
【関連資料】