【撮影目的】
肩峰下関節および肩甲上腕関節の観察に優れる。Bankart損傷などの観察にも優れる。
【撮影前の確認事項】
骨折、脱臼の有無。疑われる場合、腕を動かしてはいけない。
障害陰影となるものを外す。
【ポジショニング】
立位または座位。
検側を近づけた斜位(35~45°)。
※仰臥位であったり、丸みのある肩の場合もっと角度が必要となる。
カセッテの中心に肩甲上腕関節が位置するように合わせる。
検側の上腕は自然下垂から少し外転させ、体幹部から離す。
顔にX線が当たらないように非検側を向く。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:肩甲上腕関節に向けて垂直入射(Grashey method)
もしくは頭尾方向に20度で斜入射(True AP view)
撮影距離:100cm
照射野:肩甲骨下角~鎖骨の2/3を含む範囲
【撮影条件】
グリッド ( + ):70kV / 20mAs
グリッド ( – ):60kV / 32mAs
呼吸停止。
【画像・チェックポイント】
正常例 Grashey view(Radiopaedia)
症例 (Bankart lesion) (Radiopaedia)
上腕骨頭に重ならないで、肩甲上腕関節が接線で観察できる。
肩甲骨関節窩の前縁、後縁が重なって投影される。
【動画】
【関連資料】