【撮影目的】
頭蓋骨の骨折・変位、腫瘍性病変、Paget病などの観察。
頭蓋骨骨折の内・外側への変位、異物の検出。
後頭骨の観察に優れる。
錐体骨、大後頭孔の中に投影されるトルコ鞍と後床突起の観察。
【撮影前の確認事項】
検査目的を確認する。
障害物となるものを除去する(ヘアピン、眼鏡、ピアス、ネックレス、入れ歯等)。
【ポジショニング】
仰臥位(立位・座位も可)。
正中矢状面とフィルム長軸を合わせる。
頭側から見て、両方の外耳孔とフィルムの距離が等しいことを確認する。
マーカー(R or L)を必ず置く。
顎を引きOMラインをフィルムに垂直にする。
→顎を引くことが困難な場合はドイツ水平線を垂直にする。(この場合、斜入射の角度は40°とする)
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:照射野のクロスライン(縦)を正中矢状面に合わせ、照射野のクロスライン(横)が外耳孔を通る点に頭尾方向に30°で斜入射。
撮影距離:100cm
照射野:軟部組織まで含めた頭部全体を含むこと
【撮影条件】
75kV / 25mAs
グリッド ( + )
呼吸停止
【画像・チェックポイント】
正常例(Radiopaedia)
縫合線が正中に投影されているか。
下顎頭が左右対称に投影されているか。
オトガイまで含まれているか。
外板と内板が観察できること。
大後頭孔の中にトルコ鞍、後床突起が描出されているか。
写真の濃度を調節することで、頬骨弓が観察できる。
【動画】
【関連資料】