【撮影目的】
踵骨、後距踵関節、中距踵関節の観察。
骨折、脱臼、炎症、骨腫瘍の評価。
Preis角の測定。
【撮影前の確認事項】
障害物となるものを除去する。
痛みがある場合は無理に背屈させない。
【ポジショニング】
仰臥位
検側の下肢を伸展する。
検側の下腿軸をカセッテ長軸に合わせる。
足基準線(踵骨と第2趾を結ぶ線)をカセッテに対して垂直にする。
検側の足を背屈し足底を下腿軸に対して90°(~最大背屈)にする。必要に応じてタオル等で引っ張る。
痛みがあり背屈できない場合は
1. 入射角度を大きくする。
2. 下腿軸を傾ける。
照射野の影を見て踵骨の中央をカセッテ中心に合わせる。
R/Lマーカーを配置する。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:第3中足骨基部に向けて尾頭方向に40°で斜入射。
距離:100cm
照射野:踵骨から中足骨を含む範囲に絞る。
【撮影条件】
58kV / 10mAs
グリッド ( – )
【画像・チェックポイント】
正常例 (Radiopaedia)
後距踵関節、中距踵関節が明瞭に観察できること。
Preis角が測定可能であること。
踵骨隆起が過露光になっていないこと。
皮質、骨梁が明瞭に観察できること。
第5中足骨基部が含まれていること。
軟部組織が観察できる寛容度であること。
R/Lマーカーが入っていること。
動きによるブレがないこと。
【動画】
【関連資料】
踵骨軸位撮影法/田淵 真弘,寺嶋 広