【撮影目的】
椎体、椎間腔、椎弓根、棘突起、ルシュカ関節の観察。
椎体はC3~C7を観察する。
頸肋の有無の確認。
Clay-Shoveler’s 骨折、圧迫骨折、髄核ヘルニア、退行性疾患の観察。
【撮影前の確認事項】
障害陰影となるものを外す。
(髪を束ねれている場合は解く、ネックレス、補聴器、ピアス、ヘアピン、湿布、ホッカイロ等)
【ポジショニング】
カセッテに背を向けた立位。
体の捻れがないように、前額面と受像面を平行にする。
下顎骨の先端と後頭骨下縁を結ぶ線をX線束に対して平行にする。
首が曲がっていないか正面から確認する。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:第4頸椎(喉頭隆起)に向けて尾頭方向15°で斜入射。
撮影距離:100~150cm
照射野:上下は喉頭隆起を中心に眼窩の下まで広げる。左右は皮膚面まで広げる。
【撮影条件】
74kV / 16mAs
グリッド ( + )
呼吸停止。
【画像・チェックポイント】
正常例 (Radiopaedia)
Variant
Animations
Variant
Animations
第3頸椎~第2胸椎が観察できる。
椎間腔が広く観察できる。
ルシュカ関節が観察できる。
棘突起と胸鎖関節が等距離にあることで、頸椎に回転が無いことを示す。
下顎骨の先端と後頭骨下縁が重なっていること。
軟部組織が観察できること。
【動画】
【関連資料】
ルシュカ関節
椎間孔の前方に位置し,椎体後外側上縁の鉤状突起とその上位椎体の後外側下縁を連結する小さい関節。
加齢によって骨棘を形成し、首周辺にある神経や血管を圧迫することで頚椎症/頚髄症を発生させる。
解剖