【撮影目的】
椎体、椎間腔、関節柱、棘突起、突起間関節および軟部組織の観察。
椎体はC1~Th1を観察する。
外傷患者の場合、側面撮影を最初に行い状態を確認する。
【撮影前の確認事項】
障害陰影となるものを外す。
(髪を束ねれている場合は解く、ネックレス、補聴器、ピアス、ヘアピン、湿布、ホッカイロ等)
【ポジショニング】
立位。カセッテに側面をつけて姿勢を安定させる。
体の捻れがないように、前額面と受像面を垂直にする。
首が曲がっていないか正面から確認する。
第4頸椎(喉頭隆起)が中心となるようにカセッテの高さを合わせる。
照射野のクロスライン(縦)が外耳孔を通る。
顎を上げるもしくは顔を前に出すことで、頸椎と下顎角の重なりをなくす。
両手を後ろ(背中の丸い患者は前)で組み両肩を下げる。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:第4頸椎(喉頭隆起)に向けて垂直入射。
撮影距離:100~150cm
照射野:上下は喉頭隆起を中心に外耳孔が含まれるまで広げる。左右は皮膚面まで広げる。
患者は動いてしまうことが多いので、患者を良く観察し動いていない時に曝射スイッチを押す。
【撮影条件】
74kV / 16mAs
グリッド ( + )
深呼気で停止
【画像・チェックポイント】
正常例 (Radiopaedia)
Clay-shoveler fracture (Radiopaedia)
外耳孔~第1胸椎(可能であれば第2胸椎)が観察できる。
第4頸椎が高さの中心となっていること。
下顎角が頸椎に重なっていないこと。
首が左右に曲がっておらず、側面性が保たれていること。(椎体の上・下関節突起、椎体・下顎角で判断)
椎間腔が広く観察できる。
左右の椎間関節が重なっていること。
棘突起が側面で観察できる。
4本のラインのアライメントが保たれていること。
軟部組織が観察できること。
【動画】
【関連資料】
解剖