【撮影目的】
膝蓋骨の脱臼、亜脱臼および膝蓋大腿関節の観察。
【撮影前の確認事項】
側面像からおおよその入射方向を判断する。(膝蓋骨高位かなど)
障害陰影となるものを外す。
検側がどちらか確認する。
【ポジショニング】
座位。カセッテスタンドがある場合は背臥位でも可。
検側の膝関節を屈曲する(オーダーに従い30°、60°、90°の何れか)。
投影される膝蓋骨と大腿骨が欠けないようにフィルムを配置する。
検側の足を底屈し、照射野に含まれないようにする。
フィルムは入射方向に対して垂直となるように保持する。
膝蓋骨の先端と外果を結ぶ線をフィルムと垂直にする。
RまたはLのマーカーをフィルムに貼り付ける。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:膝蓋骨と下腿骨の間に向けて尾頭方向に斜入射。角度は膝蓋大腿関節が抜けるように。(膝関節を60°屈曲した場合は尾頭方向に約20°程度) または膝蓋骨を挟むように配置した指がフィルムに重なって投影される角度
撮影距離:100cm
照射野:膝蓋骨から脛骨粗面を余裕持って含める。左右は最小限に絞る。
【撮影条件】
60kV / 8mAs
グリッド ( – )
【画像・チェックポイント】
正常例(Radiopaedia)
膝蓋骨骨折(Radiopaedia)
膝蓋骨が他の骨と重ならずに投影されていること。
膝蓋大腿関節が広く描出されていること。
脛骨(脛骨粗面)が顆間溝に接近して投影されており、膝蓋大腿関節に重なっていないこと。
【動画】
【関連資料】
膝関節 軸位 スカイライン撮影 超絶簡単ワザのご紹介
膝関節軸位撮影における補助具の作成
The Skyline Patella Projection