【撮影目的】
腹部正面撮影の補助的撮影。
異物、腫瘤、石灰化、大動脈瘤などの3次元的な位置関係の把握。
【撮影前の確認事項】
一般的にはオーダーされない撮影であるため、撮影目的を確認する。
照射野を半切サイズに合わせておく。
障害物となるものを除去する(チューブ、チャック、ボタンなど)。
【ポジショニング】
検側をカセッテにつけた立位、または側臥位(動けない場合は仰臥位にてX線を水平入射)。
体幹部の中心をカセッテ中心軸に合わせる。
背面をカセッテと垂直にする。
両腕は照射野の範囲から外すため挙上する。
臥位の場合は膝を軽く曲げ、姿勢を安定させる。
上腹部が目的であれば照射野上縁を肩甲骨下縁に、下腹部が目的であれば照射野下端を大転子に合わせる。
立位/臥位、RLマーカーを貼る。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:カセッテ中心に向けて垂直入射。
撮影距離:100~150cm
照射野:上下は半切サイズ(17インチ)、左右は体表面まで絞る
【撮影条件】
80kV / 50mAs
グリッド ( + )
呼気停止。(完全な呼気停止の後、1秒待ってから曝射する)
【画像・チェックポイント】
正常例(Radiopaedia)
上腹部を目的とした場合は左右の横隔膜が投影されていること。
下腹部を目的とした場合は恥骨結合が投影されていること。
X線中心付近の椎体が接線で投影されていること。
ガス像の辺縁が明瞭で、ブレがないこと。
【動画】
【関連資料】