【撮影目的】
立位、座位での撮影ができない場合の代替手法。
上腹部の観察、ガス、鏡面像の観察。
左側臥位とすることで空気の移動が容易になる。また、異常ガスを胃泡から離して肝臓付近に描出する。
【撮影前の確認事項】
AP方向で撮影するか、PA方向で撮影するか。
空気の上昇や液面形成のために側臥位のまま5~15分待つ。
障害物となるものを除去する(チューブ、チャック、ボタンなど)。
【ポジショニング】
左側臥位。
体の下にクッションを入れ、正中矢状面と床を平行にする。
肩や骨盤の捻じれを無くし、冠状面をカセッテと平行にする。
膝を軽く曲げ、姿勢を安定させる。
両腕は照射野の範囲から外すため挙上する。
カセッテは半切サイズ(14×17インチ)を使用し、上端を脇の高さに合わせる。
側臥位、RLマーカーを貼る。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:カセッテ中心に向けて水平入射。
撮影距離:100~150cm
照射野:頭尾方向は半切サイズ(17インチ)、左右は皮膚面まで絞る。
【撮影条件】
70kV / 32mAs
グリッド ( + )
呼気停止。(完全な呼気停止の後、1秒待ってから曝射する)
【画像・チェックポイント】
Radiopaedia
左右の横隔膜が投影されていること。
椎体が湾曲することなく画像の中心に明瞭に投影されていること。
腸骨が左右対称に投影されていること。
ガス像の辺縁が明瞭で、ブレがないこと。
【動画】
【関連資料】