【撮影目的】
気管、肺野および縦郭の観察。
少量の胸水の検出には座位が適する。
【撮影前の確認事項】
過去画像を確認し、再現性のある画像を得る。
医師、看護師、患者本人に座位で撮影できるか確認する。
障害陰影となるものを外す(湿布、体温計など)
医師、看護師に取り外し可能なモニター類を取ってもらう。
感染症の有無を確認する。
必要に応じて周りの患者、その家族に部屋から出るように伝える。
→2m離れていれば問題ない
【ポジショニング】
(半)座位または仰臥位。
カセッテ上端を肩関節より5cm上に合わせる。
カセッテ縁と皮膚面が左右ともに等距離となるようにする。
座位の場合は深く座り、冠状面とカセッテを平行にする。
姿勢をまっすぐに保てない場合は枕等で体を支える。
マーカーを置く(R/L、座位/臥位など)。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:正中矢状面上で、乳頭の高さにカセッテに対して垂直入射。
撮影距離:100~150cm(前回撮影と同様)
照射野:入射点を中心として、肩関節より5cm上まで広げる。
【撮影条件】
90kV / 5mAs ※心臓の拍動による影響を最小限にするため、可能な限り撮影時間を短くする(mAを最大)。
グリッド ( + ) 3:1など低グリッド比のものを使用。
最大吸気
【画像・チェックポイント】
チューブ類 (Radiopaedia)
前回写真との差異は無いか(濃度など)。
棘突起が椎体の正中に投影されているか。
胸鎖関節が左右等距離にあるか。
肺野が上下、左右で欠けていないこと。
鎖骨が適正な位置(肺尖部よりも下)にあるか。
立位撮影に比べて、縦郭や心陰影が拡大する。また、肺血流量が30%増加するため肺血管が目立つ。
ブレがないこと。
【動画】
【関連資料】
チューブ類
【TOP3】ポータブルのレントゲンで気をつけること
レントゲン室で撮影した方が良い5つの理由
#28 誰でも「胸水」を見つけられる方法
力を使わずに患者を動かす方法