Judet view
Teufel view
False profile view
Judet view, Hip joint/Pelvis AP oblique view
【撮影目的】
寛骨臼の骨折の探索。骨盤輪の骨折が疑われる場合は、骨盤全体を撮影する。
恥骨、坐骨の両斜位からの観察。
検側を離した斜位(内旋45°)では寛骨臼後縁と恥骨側を観察。
検側を近づけた斜位(外旋45°)では寛骨臼前縁と坐骨側を観察。
【撮影前の確認事項】
障害陰影となるものを外す。
【ポジショニング】
背臥位から45°傾けた両斜位(内旋、外旋)。
両方の上前腸骨棘を結ぶ線を寝台に対して45°とする。
内旋では検側をカセッテから離し、外旋では非検側をカセッテから離す。
大腿骨頭/寛骨臼がカセッテ中心となるように位置を合わせる。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:検側の上前腸骨棘より尾側に2横指、内側に2横指の点に向けて垂直入射。
水平入射する場合はModified Judet methodという。
撮影距離:100cm
照射野:上前腸骨棘~大腿骨近位の1/3を含む範囲、検側の恥骨・坐骨を含む範囲。骨盤全体を観察する場合は骨盤をすべて含む。
【撮影条件】
75kV / 25mAs
グリッド ( + )
呼吸停止。
【画像・チェックポイント】
正常例(Radiopaedia)
寛骨臼が画像の中心に、明瞭に描出されていること。
内旋位では検側の閉鎖孔が観察できる。
外旋位では腸骨翼が広く観察できる。
両斜位において股関節の関節間隙が均一に投影されていること。
【動画】
【関連資料】
Teufel view, Hip joint PA oblique view
【撮影目的】
寛骨臼(特に上後壁)の骨折の探索。
【撮影前の確認事項】
障害陰影となるものを外す。
【ポジショニング】
腹臥位または立位から非検側を離した斜位(35~40°)。
臥位の場合は非検側の四肢で体を支え、姿勢を保持する。
大腿骨頭/寛骨臼がカセッテ中心となるように位置を合わせる。
尾頭方向に斜入射するため、グリッドの鉛箔を体軸と平行に配置する。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:検側の大転子の頭側2.5cm、正中矢状面より5cm外側の点に向けて尾頭方向12°で斜入射する。
撮影距離:100cm
照射野:上前腸骨棘~大腿骨近位の1/3を含む範囲、検側の恥骨・坐骨を含む範囲。
【撮影条件】
75kV / 25mAs
グリッド ( + )
呼吸停止。
【画像・チェックポイント】
正常例
寛骨臼が画像の中心に、明瞭に描出されていること。
股関節の関節間隙が観察できる。
【動画】
【関連資料】
False profile view, Hip joint AP oblique view
【撮影目的】
臼蓋形成不全症の診断のためのVCA角の計測(前方被覆の把握)。
側方被覆の把握は股関節正面撮影にて行う。
VCA角は25°以上が正常、20°以下で臼蓋形成不全。
骨棘、関節 裂隙の狭小化、骨硬化、嚢胞形成、骨頭変形、関節適合性などの観察。
【撮影前の確認事項】
障害陰影となるものを外す。
【ポジショニング】
立位。
検側を近づけた65°の斜位。
両側の下肢を伸展し、検側に体重をかける。
検側の足基準線(第2趾と踵骨を結ぶ線)をカセッテに平行とする。
非検側の足はカセッテに垂直(もしくは、そこからさらに25°外旋する)
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:恥骨結合上縁を入射点、検側の大転子を射出点としてカセッテに垂直入射。
撮影距離:100cm
照射野:上前腸骨棘~大腿骨近位の1/3を含む範囲、両側の大腿骨頭を含む。
【撮影条件】
80kV / 32mAs
グリッド ( + )
呼吸停止。
【画像・チェックポイント】
正常例(Fig31-3)
VCA角(Fig.2)
寛骨臼が画像の中心に、明瞭に描出されていること。
股関節の関節間隙が観察できる。
両側の大腿骨頭の間隔は骨頭1/3~1個分であること。
VCA角が計測可能であること。
※VCA角は大腿骨頭の中心から延びる垂直線および中心から寛骨臼蓋前縁まで延びる 2 本の線のなす角度
【動画】
【関連資料】
股関節撮影ーFalse Profile撮影法(最適な足の位置の研究)ー
股関節撮影(False Profile法)における骨盤回旋角度の再検証および再現性向上の一案