【撮影目的】
1. 部分伸展 :
肘関節を伸展させることができない患者の正面像を得る。
上腕側と前腕側で2回撮影する。
2. Tangential view :
45°屈曲位:上腕骨小頭の離断性骨軟骨炎の診断に用いる。
60°屈曲位:上腕骨内側上顆前面の剥離骨折の診断。
【撮影前の確認事項】
目的とする部位は上腕骨側か前腕骨側か確認する。
90度以上屈曲した状態から伸展できない場合は他の撮影法を検討する。
【ポジショニング】
座位。
肘関節が正面(内・外側上顆を結ぶ線が受像面に平行)となるように体を倒し、肩から上肢全体を軽度外旋させる。
1. 部分伸展 :
肘関節を可能な限り伸展する。上腕骨が目的の場合は肘関節を肩の高さまで上げ上腕とフィルムを平行にし、前腕骨が目的の場合は肘関節を下げ、前腕とフィルムを平行にする。
2. Tangential view :
前腕骨をカセッテに密着させ、上腕骨軸をカセッテに対して45~60°にする。角度は検査目的に依る。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:内・外側上顆の中心で肘の皺より1横指遠位の点に垂直入射。
※肘関節が90度近く屈曲している場合は肘関節に向けて~15度で斜入射。
撮影距離:100cm
照射野:上腕骨遠位1/2~前腕骨近位1/2を含む範囲、左右は皮膚面まで絞る。
【撮影条件】
52kV / 5mAs
グリッド ( – )
【画像・チェックポイント】
鈎状突起骨折(Radiopaedia)
離断性骨軟骨炎(Radiopaedia)
上腕骨内側上顆剥離骨折(野球肘)(Radiopaedia)
【動画】
1. 部分伸展
2. Tangential view
Not found.
【関連資料】