【撮影目的】
手根溝の接線方向からの観察。
石灰化や脱臼などによる正中神経の圧迫(手根管症候群)の有無。
有鉤骨鉤、大菱形骨、豆状骨の骨折(スポーツ選手に多い)の有無。
【撮影前の確認事項】
手関節、前腕遠位の骨折が無いことを確認する。
検査目的を確認する。
障害物となるものを除去する。
【ポジショニング】
座位。
前腕、手関節の内側をカセッテにつける。
前腕の軸とカセッテ長軸の中心線を合わせる。
茎状突起をカセッテ中心にする。
手関節をできるだけ(>90°)背屈させて、非検側の手もしくは紐などを使用して姿勢を保持する。
有鉤骨鉤と豆状骨が重ならないように、10°程度回内する。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:手掌の中心に、近位に向けて30°で斜入射。ただし、患者が背屈できない場合は手掌の角度に15°加えて斜入射する。
撮影距離:100cm
照射野:上下は手指の近位が含まれる程度に絞る。
【撮影条件】
50kV / 5mAs
グリッド ( – )
アーチ状に手根管が描出されていること。
大菱形骨の手掌側、舟状骨、有頭骨、有鉤骨鉤、豆状骨(全体)が観察できること。
豆状骨と有鉤骨鉤が重なっていないこと。
【動画】
【関連資料】
手根管症候群とは?