【撮影目的】
股関節から膝関節まで、大腿骨を側面から観察する。
脱臼、骨折、骨髄炎、異物の診断。
【撮影前の確認事項】
成人であれば膝関節と股関節を半切サイズの対角線に投影する。半切サイズに収まらない場合は股関節、膝関節のどちらかを優先して撮影するかを判断する、もしくは2枚に分けて撮影する。
障害物となるものを除去する。
【ポジショニング】
仰臥位から検側を下にした斜位。
検側の膝を軽度(~45°)屈曲させ、大腿外側を寝台に密着させる。
大腿骨内側顆と外側顆を結ぶ線を寝台と垂直にする。
非検側の下肢は外転し、膝を立てる。
半切サイズに合わせた照射野の隅に膝関節を合わせる。大腿骨軸が反対側の隅に投影されるように照射野の角度を調整する。
照射野に合わせてカセッテを配置する。
不要な照射範囲は鉛板で覆う。
RLマーカーを配置する。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:大腿骨中心に向けて垂直入射。
距離:100cm
照射野:股関節から膝関節を含み、皮膚面まで絞る。閉鎖孔を含めることで側面性を示す方法もある。
【撮影条件】
70kV / 10mAs
グリッド ( + )
【画像・チェックポイント】
正常例 (Radiopaedia)
股関節から膝関節までが含まれていること。
膝蓋骨が側面で投影され、大腿膝蓋関節が観察できること。
腓骨頭1/2~1/3は脛骨に重なっていること。
小転子の一部と大転子は大腿骨幹に重なって投影される。
大腿骨幹の皮質、髄質が明瞭に観察できること。
非検側の下肢が重なっていないこと。
軟部組織が観察できる寛容度であること。
RLマーカーが入っていること。
動きによるブレがないこと。
【動画】
【関連資料】