【撮影目的】
上腕骨の骨折・脱臼・病変の有無、外傷の観察。
骨粗しょう症の有無。
【撮影前の確認事項】
立位(座位)または背臥位のどちらで撮影するか確認する。
骨折の疑いがある場合は、腕を動かさない。
障害陰影となるものを外す。
【ポジショニング】
カセッテに背を向け、上腕骨の背側をカセッテにつける。上腕骨頭がカセッテから離れる場合は対側をカセッテから離し、軽度の斜位とする。
上腕骨を僅かに外転して体幹から離す。
肘関節を伸展する、また肘関節が正面となるように上腕骨内側上顆と外側上顆を結ぶ線をカセッテと平行にする(外旋する)。
肩関節から肘関節までそれぞれ5cm程度の余裕をもって含まれるように適切な大きさのカセッテを選択し、配置する。
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:肩関節と肘関節の中間の高さで、上腕の左右中心に垂直入射。
撮影距離:100cm
照射野:上端は肩皮膚面よりも5cm上まで、下端は肘の皺の5cm下まで、左右は皮膚面まで絞る。
【撮影条件】
58kV / 10mAs
グリッド ( – )
呼吸停止
【画像・チェックポイント】
正常例 (Radiopaedia)
上腕骨骨幹部の皮質と髄質のコントラストが良好であること。
軟部組織も観察できる寛容度であること。
肩関節から肘関節まで含まれていること。
上腕骨大結節が広く観察できること。
上腕骨内側上顆、外側上顆が広く観察できること。
【動画】
【関連資料】