【撮影目的】
AP : 後肋骨の観察。
PA : 前肋骨の観察。
【撮影前の確認事項】
目的とする場所(上部肋骨、下部肋骨)の確認。
半切サイズのカセッテで両側の肋骨を一度に撮影するか。
障害物となるものを除去する(ネックレス、ボタンなど)。
【ポジショニング】
立位、もしくは仰臥位。重力が横隔膜の動きに寄与するため横隔膜より上が目的の場合は立位、横隔膜より下が目的の場合は仰臥位が適する。
冠状面をカセッテと平行にする。
上部肋骨に重ならないように顎を上げる。
マーカー(R, L)を置く。
患部と同じ高さにマーカー(◎)を置く。
体幹部の外側縁と正中矢状面の中点をカセッテの中心に合わせる。
可能であれば、腕を内旋させて肩甲骨を肺野から外す。
横隔膜より上 : 隆椎が含まれるようにカセッテを配置する。
横隔膜より下 : 肋骨弓(腸骨稜から2横指上)が含まれるように
【X線入射点・撮影距離・照射野】
入射点:カセッテの中心に向けて垂直入射。
撮影距離:100cm
照射野:左右は胸椎から体幹部外縁を含める。
横隔膜より上 : 上端は隆椎を含める。
横隔膜より下 : 下端は肋骨弓を含める。
【撮影条件】
70kV / 25mAs
グリッド ( + )
横隔膜より上 : 最大吸気。
横隔膜より下 : 最大呼気。(腹厚が減りコントラストが向上する。)
【画像・チェックポイント】
症例(Radiopaedia)
傾きがないこと。(棘突起が脊柱の中心に位置し、胸鎖関節が左右対称)
ブレがない事。
患部(マーカー◎)の肋骨が含まれていること。
患部の肋骨が何番であるか数えられること。
患部が明瞭に見えるコントラスト、寛容度になっている事。
胸椎から肋骨まで画像に含んでいること。
横隔膜より上 : 横隔膜の上に10番目の肋骨が映ること
横隔膜より下 : 横隔膜の下に8番目の肋骨が映ること
【動画】
【関連資料】